【カロリー80kcalの背徳】伸びる、溶ける、化ける。福井銘菓「羽二重餅」14種類食べ比べ
「羽二重餅」とは?──シルクの艶を映す福井銘菓
羽二重餅は、絹織物の最高級品と謳われた 「羽二重(はぶたえ)織」 の質感と光沢を菓子で表現しようと、明治 38 年(1905 年)ごろ福井市で生まれた餅菓子です。
きめ細かさと二枚重ね
原料は 餅粉・砂糖・水あめのみ。蒸した餅生地に水あめを練り込み、板の上で数ミリの薄さまでのばし、二枚を重ねて一口大に切り分ける──羽二重織の“二枚合わせ”を模した製法が特徴です。こうして生まれる半透明の艶と、指でつまむだけで伸びるやわらかさが「絹のよう」と形容され、県外土産でも真っ先に名が挙がるほど愛されています。
発祥の背景
福井では江戸後期から絹織物業が盛んで、近代化により羽二重織が全国に流通します。職人たちは 「絹のとろみを“味覚”で伝えられないか」 と試行錯誤し、餅の配合や練り方を工夫。以来 100 余年、老舗ごとに秘伝の配合が受け継がれ、現在は 20 社以上が製造しています。
バリエーションの広がり
近年はココア・抹茶・塩・きなこなどをまぶした“進化形”や、くるみを練りこんだもの、冷凍してアイス感覚で食べる商品など多彩。福井駅や空港では「ストロベリー羽二重餅」「ショコラ羽二重餅」など季節限定品も並びます。
羽二重餅とは
口どけはシルク、甘さは上品。福井が誇る“二枚重ねの絹菓子”が 羽二重餅 です。誤解されている方もいますが、羽二重餅は「福井」の伝統的な銘菓なんです!
※商品によっては、二枚重ねでないものもあります。
続く章では、アンテナショップ「ふくい食の國291」で取り扱うメーカーの定番品と、話題の“アレンジ羽二重餅”を一気に食べ比べていきます。
定番から“進化形”まで14種食べ比べ
羽二重餅は大きく分けると、餅粉、砂糖、水あめでつくられたベースの商品、そこに何かしらの味を加えたアレンジ商品があり、どちらも魅力的で悩んでしまいます。

まずは、ベースの定番商品の食べ比べ。メーカーによってこだわりがあり、ほぼ同じ材料でありながら、違いが生まれます。羽二重餅にとってポイントとなる「やわらかさ」「くちどけ」「食べやすさ」「日持ち」などのポイントから検証していきましょう
定番タイプ食べ比べ
【松岡軒】
明治30年創業。羽二重餅発祥を謳う老舗和菓子店。一番有名な羽二重餅メーカーの一つです。
絹織物の白さとなめらかさを和菓子で再現しようと考案され、それ以来
120 余年「配合を変えてはならない」が家訓。餅粉・砂糖・水あめだけ、添加物不使用を守り続ける伝統的な羽二重餅。


《スタッフの感想》
- 私にとってはやっぱりこれが定番!
- 個包装なのでお土産でもらっても扱いやすい。
- 薄くて、甘さ控えめなマイルドな味わい。
- 王道。
【村中甘泉堂】
明治40年創業の老舗ブランド。産地指定の福井米を100%使用し、手延べで丁寧にのばしているため、1日に作れる量は限定。
アレンジ開発も早くから着手しており、伝統と革新を兼ね合わせたブランド。


《スタッフの感想》
- 見た目からして薄い!一番「羽二重餅」らしい羽二重餅。
- 柔らかくて食感がいい。
- 口に入れた瞬間は甘くないけど、あとから甘さがじわっとくる。
【新珠食品】
大福や鏡もちも製造する“餅菓子総合メーカー”。真空パック技術をいち早く導入し、常温3ヶ月のロングライフを実現。
恐竜博物館とのコラボパッケージなど、観光みやげ展開もしている。


《スタッフの感想》
- 比べると少し黄色い。
- 薄くて柔らかくて、私はこれが一番良く食べる。
- 粉が多くて甘い。
- 賞味期限が長くてお土産にいい。
【錦梅堂】
昔ながらの“板締め”をモチーフにしたパッケージで、粉を抑えて食べやすさを重視した羽二重餅。
こどものおやつにちょうどいいと、地元ファミリー層から支持が強い。


《スタッフの感想》
- 粉が少ない。外で食べるのには便利。
- 厚みがあって、小さい。
- 子供が食べるのに食べやすい。
- 賞味期限が近くなると少し固めになる。
- 餅っぽくて、甘さは控えめ。
【マエダセイカ】
風呂敷に包まれたパッケージが特徴。厚めふわふわの生地が特徴で、いも子、ちょこ丸などの遊び心あるアレンジ商品も多数出している。
個包装ではないタイプだが、口どけがよくぺろりと食べてしまえる系。


《スタッフの感想》
- 個包装じゃないので、皆でワイワイ食べるのにいい。
- 柔らかい!とにかく柔らかい。
- しっかりと甘いけど、バクバクいける。
- 口の中ですっと溶けてなくなってしまうタイプ。
【榮太楼】
県内でも指折りの老舗和菓子。生チョコやフルーツを包んだ商品など、“洋”の発想を積極的に採用。
甘さ控えめで上品な風味が特徴で、県外催事でも人気が高い。


《スタッフの感想》
- 甘さ控えめ。
- 独特の風味があって、上品な味わい。
- 薄さもちょうど中間くらい。
定番タイプの羽二重餅の感想
定番タイプの羽二重餅とはいえ、結構大きな違いがあります。
本来の羽二重餅の「きめ細かさと二枚重ね」という点からは、松岡軒、村中甘泉堂、新珠食品は薄く本来の羽二重餅のような形ですが、錦梅堂やマエダセイカのように厚みがあるものも、もはや定番として根付いています。
柔らかさも、新珠食品のように、箸で持ってみると形が崩れるような柔らかさから、マエダセイカのように見た目は厚いけど、口の中に入れると、溶けるような食感の柔らかさもあり、柔らかいのが好きな人も、堅めのものが好きな人もいて、本当に好みがわかれるところです。

面白いのは「粉」にも特徴があって、柔らかいものはべた付きを防ぐためか、粉を多くまぶしているものもありますが、粉を落とさずに食べるのは至難の業で、錦梅堂のように粉が少ないものの方が、外で食べるのには向いています。
また、羽二重餅は水分が命。作る時に、季節の温度や湿度を計算して作られています。
なので、異常気象などがあると、計算が狂って予想外の柔らかさになることもあるみたいです。
買ったばかりと、賞味期限間近でも水分量の違いから食感が変わってくるので、とある家庭では、わざわざ賞味期限ギリギリまで待って食べる人もいるそうです。まるで、フルーツのような繊細さですね。
アレンジタイプ食べ比べ
羽二重餅には色々なアレンジバージョンがあります。羽二重餅自体がお餅なのでいろんなものと相性がいいんですね。
〇チョコの羽二重餅
【マエダセイカ はぶたえちょこ丸】


【村中甘泉堂 羽二重ちょこ包み】


【栄太楼 羽二重ショコラ】


チョコアレンジが3種類。
《スタッフの感想》
- マエダセイカは、マシュマロが入っていてチョコマシュマロって感じ。
- 村中甘泉堂は、チョコが甘い。マエダセイカは餅が甘いけど、チョコはあまり甘くない。
- 栄太楼は、形が小さくて、チョコの量が多く見える。なんかとろける。チョコは固め。
マエダセイカの「ちょこ丸」は羽二重餅というより団子のような見た目。もはやチョコマシュマロ。餅に甘みがあって、チョコは甘さ控えめ。一方、村中甘泉堂「ちょこ包み」は、チョコが甘くて、餅はあっさり。栄太楼の「羽二重ショコラ」は、餅もチョコも口の中で全部とろけるおいしさ。
どれも美味しいですが、羽二重餅という和菓子ではなく、チョコが入ることでもはや別の洋菓子のようです。
〇くるみの羽二重餅
【村中甘泉堂 越前くるみもち】


【栄太楼 黒磯くるみ羽二重餅】


《スタッフの感想》
- 村中甘泉堂は、これは羽二重餅なんですか? 信玄餅みたいで楽しい。
- なぜか外国人の方に人気
- 栄太楼の黒磯くるみは、堅めですが美味しいですね
- 羽二重餅とはまたちょっと違った和菓子
【コラム】くるみと言えば・・・はや川 羽二重くるみ

福井でくるみと言えば、必ず出てくる有名なのが、このはや川の「羽二重くるみ」。羽二重餅とはちょっと違うのですが、シュー生地と和ぐるみの入った羽二重餅で、超絶人気なんです。
アンテナショップでも入荷されるとすぐに売り切れてしまい、次の入荷まで待つという人気っぷりで「次はいつ入荷するんですか?」とよく聞かれます。
【マエダセイカ はぶたえいも子】


【亀屋製菓 越前塩羽二重餅】


【新珠食品 きなこ羽二重餅】


《スタッフの感想》
- マエダセイカの芋おいしいですね。餅で芋が引き立ってます。本当に美味しい和菓子
- 亀屋製菓の塩も本当に美味しい。和菓子にちょっと「塩」入れてる感じで、しょっぱくはなくちょうどいい。何枚も食べちゃう
- 新珠食品のきなこ。これもおいしい。きなこは甘さ控えめ。でもきなこの粉が結構すごい。外で食べるのは気を使います
アレンジタイプの羽二重餅の感想
羽二重餅がシンプルで、甘みや食感も上品なので、色々なアレンジにとても合う商品です。
なので、チョコと和えれば「洋菓子」になるし、くるみやきなこでより「和菓子」にもなる。
チョコはひとつのお菓子として美味しいけど、「羽二重餅」らしさ、福井のお土産らしさを考えると、芋やくるみ、塩、きなこと言った和の食材と合わせた方が、引き立つようです。
スタッフの好みもありますが、上品で和っぽいものが人気でした。
羽二重アレンジレシピ
純粋な「素材」として優秀なので、色々なアレンジが聞くのです。ここでは一手間加えた羽二重餅のアレンジレシピを紹介します
アレンジレシピ①:アイスを挟む

①羽二重餅をお皿に用意します。
②羽二重餅の間にアイスクリームを挟みます。
☟
③完成
超簡単レシピです!アイスを挟むだけ。
これは、雪を見て食べる大福ですね。間違いなく美味しいです。今回はバニラアイスでしたが、他のアイスでも全然いける。
ポイントとしては、選ぶ羽二重餅は甘さ控えめの薄いやつの方がイイみたいです。
一度挟んでから、再度凍らせてもいいかもしれませんね。
アレンジレシピ②:いちごを挟む

①羽二重餅をお皿に用意します。
②羽二重餅の間にいちごを挟みます。
☟
③完成
こちらも超簡単レシピ!イチゴを挟むだけです。今回は季節が悪く冷凍のイチゴしか手に入らなかったのですが、旬な時期のフレッシュなイチゴを挟んだらもっと美味しいはず。
もちろんイチゴだけじゃなくて、どんなフルーツでも行けると思います。
ただ、食べるまでは水分があまり出ないものの方がやりやすいかと。
アレンジレシピ③:カフェラテに入れる

①カフェラテ(ホット)を入れます。
②羽二重餅をどぼん!
☟
③完成
簡単できあがり! ホットのカフェラテやカフェオレに入れるだけ。とろみがあってクリーミーなカフェラテ風になります。
こちらは、薄い羽二重餅でなくてもOK。変わり種として試してみてはいかがでしょうか?
カロリー・日持ち・保存FAQ
ここまで、最高の羽二重餅ですが、いくつか気にしなくてはいけないことがあります。
羽二重餅の日持ち
羽二重餅をお土産として考えた時に、一番気になるのは「日持ち」。
お土産にもらっても、知らないうちに賞味期限が過ぎてしまって・・・なんて経験ないですか? 日持ちする方がありがたいですけど、やはり「生」に近いものに魅力もあります。
松岡軒 約1週間
村中甘泉堂 約40日間
新珠食品 約3ヶ月間
錦梅堂 約1週間
マエダセイカ 約50日間
榮太楼 約20日間
ざっと上げても、メーカーごとに大きく違います。
羽二重餅は水分量によって性質が変わる食品なので、購入した直後と、賞味期限間近では、食感などが変わるようです。
羽二重餅に慣れ親しんだ福井の家庭では、そこまで読み込んで自分の家の好みの食べ方などがあるみたいですよ。
お土産で購入する人は、その人に渡すまでの日にちも考えて、購入しましょう。
羽二重餅の保存方法
では、保存方法はどうしたらよいのでしょう? 冷蔵庫に入れて保存? 常温で保存?
羽二重餅は、常温保存が基本です!
直射日光は避けたほうがよいですが、餅でんぷんの主成分が0~10度で老化がすすむため、冷蔵庫に入れるのはよくないのです。ここ勘違いしてしまいますよね。
基本的には砂糖が入っている方が、腐りにくいので甘い方が日持ちするということになります。
冷蔵はダメですが、冷凍はOKです。実際に福井の家庭でも冷凍してとっておくことはよくあるそうです。その場合の賞味期限はご自身で判断ください!
羽二重餅のカロリー
最後に、羽二重餅のカロリー
羽二重餅は、もち米と砂糖を主成分とした和菓子なので、糖質が比較的高く、1個あたり約80kcalと言われています。
商品によって、大きさもカロリーも違いますが、どれもペロリと食べれてしまうのですから、食べ過ぎには注意です。
色んな成分が入った洋菓子と比べるとカロリー控えめなところはありますが、それでも量を食べてしまうと、結構な熱量なので注意しましょう!
福井で売ってる場所は色々・・・東京ならここでまとめて
いいとこだらけの羽二重餅福井の銘菓として、ずっと愛されているだけのことはあります。
でも、福井まで行って購入するのはなかなか難しい。たまに売っていても選べるほどは揃っていない。福井に行けば羽二重餅は買えるけど、それぞれのお店に売っているので、こんなに色々なメーカーを見比べることはできません。
今回、ここまで多くの羽二重餅を一気に食べ比べできたのは、銀座にある福井のアンテナショップ「ふくい食の國291」だからこそなんです。

福井出身の人と話すと、みんな「推しの羽二重餅」があったりします。数ある羽二重餅を食べ比べて、そんな推しの羽二重餅を見つけて、語りあってみてはいかがでしょうか?
店舗情報
「ふくい食の國291」
東京都中央区銀座1-5-8
Ginza Willow Avenue BLDG 1階・地下1階
https://fukui291.jp/ginza/
「ふくい食の國291 公式オンラインストア」
https://onlinestore.fukui291.jp/
ふくいアンテナショップ291の公式noteでも、福井県アンテナショップの情報を随時更新しています。
https://note.com/fukui_291